お役立ちコラム【部屋探し】

一人暮らしでも犬は飼える?ただし部屋の間取りや広さが重要!

実家で犬を飼っていた人や元々犬が好きな人の中には、「一人暮らしを機に自分の犬を飼いたい」と思う人もいるでしょう。その反面、一人暮らしでも飼えるのか、不安に思う場合もあるかもしれません。結論から言えば、一人暮らしでも犬を飼うことは可能です。ただし、今回ご紹介するポイントや注意点を事前によく確認しておくことをお勧めします。

一人暮らしで犬は飼えるか

犬を飼うことには一定の責任が伴いますが、決して難しいことではありません。ペット可の物件に住み、経済的にも犬を飼う余裕があり、しつけができる場合は、一人暮らしでも問題なく犬を飼うことができます。日々の疲れを癒し、時には話し相手にもなってくれる犬の存在によって、暮らしは華やかになるでしょう。

部屋探しのポイント

犬を飼う前提で部屋探しをする場合は、いくつか押さえておかなければいけないポイントがあります。後々のトラブルを防ぐためにも、以下のポイント参考にしてみてください。

ペット可の物件を探す

賃貸物件に住む場合は、物件ごとに決められたルールを守らなければなりません。ペット飼育の可否もこのルールの1つです。ルールを無視して勝手にペットを飼育した場合は、退去するよう求められたり、違約金や多額の修繕費を請求されたりする可能性があるため、絶対にやめましょう。

物件探しをする際は、不動産ポータルサイトの検索条件で「ペット可」を選択すると手軽に調べることができます。住みたい地域が決まっているのであれば、その地域の不動産屋に直接問い合わせるのも良いでしょう。運が良ければ、ネット未掲載の良い物件に出会える可能性もあります。

入居前に契約書、注意事項をしっかり確認する

ペット可の物件であっても、種類や数には一定の制限があることも。犬の場合は、小型犬のみが許可されているケースが多いでしょう。複数の飼育が認められている場合も、数が増えた場合は都度、報告が義務付けられていたり、飼育匹数に応じて敷金が増えたりする物件もあります。

契約書には、ペットの飼育を前提とした内容が盛り込まれていることがほとんどです。具体的には、ワクチン接種の確認や設備・備品に損傷を与えた場合の費用負担、浴室でブラッシングしないなどの詳細なルールなど。借主にとって不利とも言える内容が入っているケースもゼロではないため、内容はよく確認するようにしましょう。

周辺環境も要確認

一人暮らしで犬を飼うのであれば、物件の周辺環境の確認も重要です。急に具合が悪くなったときに、すぐに連れて行ける動物病院、急に出張へ行くことになったときに預けられるペットホテルなどが近くにあると、もしものときも安心でしょう。また、毎日散歩することを視野に入れながら、周辺を実際に歩いてみるのもお勧めです。

部屋探しの注意点

部屋探しをする上では、ペット可の物件は希少性が高いこと、広さや間取りは犬と暮らす前提で選ばなければならないことに注意しましょう。通常の一人暮らしの場合に比べて時間がかかる可能性が高いため、部屋探しは余裕をもって始める必要があります。

そもそもペット可の物件が少ない

一人暮らしのペットニーズが高まっている反面、ペット飼育が許可されている賃貸物件の数は限定的です。賃貸市場に出ている物件全体の10~20%程度でしょう。犬種や飼育匹数によっては、物件を見つけるのがさらに難しい場合もあります。

そもそもの物件数が少ないため、条件が多いと1つも物件が見つからないということも。希望する条件には優先順位をつけ、どこかで妥協をする前提で物件探しをする方が良いでしょう。

部屋の広さや間取りは犬と暮らすことを念頭に選ぶ

犬を飼う前提で部屋を探すときは、飼育に必要なスペースや収納があるか、犬にとっての危険のない間取りであるかを考慮して選ばなければなりません。住んでから不都合が生じて引っ越すことになれば、物件探しの手間暇もお金も二重でかかってしまうため、十分注意しましょう。

小型犬であっても、ケージを置いたり遊ぶスペースを設けたりすれば、部屋は手狭になります。広い部屋に住めるのがベストですが、それが難しい場合は、持っている家具や家電を減らす、またはサイズダウンをするようにしましょう。エサやトイレシートのストックも意外と場所をとるため、収納に余裕がある物件を選ぶと安心です。

キッチンには、犬にとって有害な食べ物があったり、包丁や割れやすい食器などがあったりと危険が潜んでいます。危険を防ぐためには、キッチンと居室の間にゲートを設けるのが良いでしょう。居室内にキッチンスペースがあるワンルームは極力避けるか、犬に危険が及ばないような工夫を施す必要があります。

住みたい物件が埋まっている時は?

ペット可の物件は少しずつ増えているものの、まだまだ希少とも言えます。理想の物件は見つかったけれど、「現状では空きがない」、一方で就職や転勤などの何かしらの理由で「引っ越しだけはしなくてはならない」というケースもあるでしょう。そんなときは、マンスリーマンションの利用がお勧めです。

いくつか物件候補を決めたら、それらの退去情報を素早く得られるよう、不動産屋さんにお願いしておきましょう。不動産ポータルサイトのお知らせメール機能を使うのもオススメです。

空きが出るまでの間はマンスリーマンションに住むことで、余分な荷物が増えることも防げます。荷物が増えなければ引っ越し費用も抑えられるというメリットも。契約期間を短めに設定した場合も、次の入居者が決まっていなければ、延長も可能です。

一人暮らしで飼いやすい犬の種類

ペット可の物件であっても、小型犬のみを許可している物件も多くあります。加えて、小型犬でない場合は運動量も多いことから、1日の散歩時間も長くなったり、より広い飼育スペースが必要になったりもするため、何かと負担が大きいと言えるでしょう。よって、一人暮らしで犬を飼う場合は、最初から小型犬を選ぶのが無難です。

小型犬の中でも飼いやすい犬種とそうでない犬種があります。ポイントは、抜け毛が少なくてお手入れがしやすいこと、しつけがしやすいこと、あまり吠えないこと。これらの観点からも、一般的に一人暮らし向きとされている犬種は以下のとおりです。

  • ・チワワ
  • ・シーズー
  • ・トイプードル
  • ・マルチーズ
  • ・ヨークシャーテリア
  • ・キャバリア
  • ・フレンチブルドッグ
  • ・パグ

しつけがしやすい犬であっても、しつけをする時間がない場合やなかなか上手くいかない場合もあるかもしれません。その場合はしつけ教室に通ったり、専門のブリーダーに預けたりすることもお勧めです。一定の費用はかかりますが、部屋の汚損や破損を抑え、ご近所とのトラブルを避けられるのであれば、行く価値はあると言えるでしょう。

一人暮らしで犬と暮らす際の注意点

一人暮らしで犬と暮らす際には、金銭面、体調面、安全面などにおいても様々な注意点があります。どれか1つでもできないものがあると、大切な犬との暮らしを続けることが難しくなってしまうかもしれません。

生活を維持できるか試算しておく

そもそも犬を飼っていない状態で、金銭的に余裕がない場合は、犬を飼うことは現実的ではありません。犬を飼うと、ワクチンや予防接種、ペット保険の費用が毎年かかったり、エサや消耗品の購入費用が毎月かかったりするなど、何かとお金が必要になります。あらかじめこれらの費用を試算し、犬を飼っても自分の生活を維持できるのかを確認しておくことが大切です。

小型犬であっても、毎月のエサ代とトイレシート代だけで5~6千円程度かかります。その他、トリミング代やエアコンで温度管理をすることによる光熱費、具合が悪くなった場は医療費もかかるでしょう。ある保険会社の調査では、小型犬の場合は、1年間で約32万円の費用がかかるという結果が出ています。(出典:アニコム損害保険株式会社「ペットにかける年間支出調査2020」)

動物アレルギーがないか確認しておく

犬を飼い始めた後で動物アレルギーが見つかった場合、犬を手放さざるを得ないこともあります。特に、これまで室内で犬を飼ったことがない人は必ず確認するようにしましょう。主な検査方法は血液検査で、内科や皮膚科、アレルギー科などで受けることが可能です。

散歩や運動に付き合える体力があるか

犬にとって、毎日散歩をしたり体を動かしたりすることは心身の健康を保つために重要です。小型犬であっても、1日1回は散歩に連れ出すことが望ましいでしょう。

本来、群れの中で生活をする犬は、飼い主との触れ合いの時間を大切にします。ストレスを溜めてしまうと、無駄吠えの原因にもなるでしょう。仕事の日は疲れきって、散歩の時間や犬と触れ合う時間を確保できない、体力的に余裕がない人は要注意です。

周囲への配慮をきちんとできるか

アパートやマンションなどの集合住宅に住む場合は、隣近所や外出時にエレベーターや廊下などの共用部分で居合わせる住人への配慮が大切です。特に、留守中の無駄吠えはトラブルの原因になりやすいため、なるべく子犬のうちからしつけをするようにしましょう。

ペット可の物件であっても、必ずしも入居者全員がペットを飼っているわけでも、動物が好きとも限りません。無用なトラブルを避けるためにも、共用部分では、抱っこをする、リードを短く持つなどの配慮が必要でしょう。

長期間の不在は避けられるか

長期間、飼い主と離れることは犬にとってストレスになります。例えば、普段から出張や旅行などで長期間、不在になることが多い人には犬を飼うことをお勧めできません。不在時はペットホテルという選択肢もありますが、頻繁な利用では金銭的な負担も大きくなってしまいます。

長期間の不在有無にかかわらず、いざというときに頼れる人を探しておくことも大切です。できれば普段から交流があり、犬がなついている人が良いでしょう。

なお、仕事や都合で不在になるときは、見守り用のペットカメラがあると便利です。スピーカーが内蔵されているものであれば、遠隔で声がけもできますよ。

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