お役立ちコラム【暮らしのヒント】

子連れで家出する前に必ずチェック!3つの要注意ポイント。

配偶者に不満がある状態で一緒に暮らし続けるのは、精神的にとてもつらいものです。日頃から積もり積もった不満はストレスになり、精神衛生上良くありません。このような状況から脱出して距離を置くために「家出したい」と考えつく方もいることでしょう。その思いついた家出は、将来的には離婚も見据えたものでしょうか。離婚を前提にした家出には、慎重な準備が大切です。

今回の記事では、子連れで家出を考えている方向けに必ずチェックしておきたいポイントをご紹介します。一時的な滞在にオススメの場所もご紹介しますので、子どもにとって最善の結果になるよう行動しませんか。

注意ポイント①手順を確認する

まずは家出の手順を確認しましょう。ここでは、家出の準備から当日までの8つの手順を詳しくご紹介します。準備が大変に思うかもしれませんが、今後の生活のために大切なことなので頑張りましょう。

手順1:持ち物リストの作成

ただ思いつくまま荷物をカバンに詰め込んだだけでは、必ず持ち出し忘れが起きます。家出してから何かを取りに戻るのはできるだけ避けたいものです。まずは持ち物リストを作成してください。家出の準備をしていることがバレないよう、スマホのメモ機能などを活用するのがオススメです。

相手名義のものや結婚後に家族で使うために購入した家具や家電などは、持ち出さないようにしましょう。トラブルの原因を避けるため、持ち出すのは自分や子どもと関連したものだけに限ります。

持ち出すものの一例

子ども 保育園・幼稚園・学校関連のもの(カバンや制服、書類、筆記用具など)、洋服、靴、常備薬、子ども名義の通帳や保険証書、母子手帳
自分 仕事関連のもの一式、洋服、靴、カバン、常備薬、化粧品、自分名義の通帳やカードなどの貴重品、保険証書
証拠 ※相手が不倫やDVをしている場合

幼い子どもを連れて家出するなら、哺乳瓶や抱っこ紐、おむつなどのベビーグッズも必要です。

手順2:荷物持ち出し方法の決定

たくさんの荷物をどのように自宅から持ち出すのかを考える必要があります。自家用車やレンタカー、友人の手伝い、宅配業者に依頼など、最適な方法を選びましょう。

自家用車を使った持ち出しは注意が必要です。自家用車が夫婦共有名義の場合は、荷物の持ち出し後は自宅に戻してください。滞在先に持っていったままでは、夫婦共有財産を持ち出したとトラブルに発展する恐れがあります。

配偶者が長時間家を空ける場合なら、ダンボールへ荷造りをして宅配業者に集荷依頼するのも1つの方法でしょう。ただダンボールへの荷造りは労力が必要なため、時間の確保が難しい方にはあまりオススメできません。途中で配偶者に家出を気づかれる恐れがあるため、慎重な行動をしてくださいね。

手順3:子どもの意思確認

子どもとのコミュニケーションは、子連れでの家出にとって重要なステップです。どれくらいの年齢の子どもを連れて家出を考えていますか。

小学生以上の子どもなら、親が離れて暮らすことに理解できる年齢です。家出の理由や目的を説明し、子どもとコミュニケーションを取りましょう。家出先を選ぶ際にも、子どもがどのように暮らしたいかを尋ねてください。

たとえば「学校に通いたい」という思いが強い場合は、通学可能な場所を検討する必要があります。子どもの感情や希望に耳を傾けることで、子連れでの家出がよりスムーズに進行できるでしょう。

手順4:家出先の確保

家出するなら、滞在先を確保しなくてはいけません。実家や友人宅、ホテル、マンスリーマンションなどさまざまな場所があるため、子どもが通う保育園・幼稚園・学校をどうするのかをよく考えて決定しましょう。

実家に遠方にあり、そこに滞在する予定なら通園や通学は難しいため休ませるしかありませんよね。子どもに意思確認した結果、「通いたい」という思いがある場合は、通える範囲の滞在先を探したいところです。近隣の友人宅やホテル、マンスリーマンションが挙げられるでしょう。

また自分の勤務先との距離も忘れてはいけません。問題なく通える立地かを確認しながら滞在先を探しましょう。テレワークを導入した会社に勤務している場合は、家出を機に働き方を切り替えられるかを検討しても良いでしょう。インターネット環境や滞在先での仕事スペースの確保などを考慮しつつ、自分も子どもも、無理なく過ごせる場所を見つけてください。

手順5:置き手紙の準備

配偶者に無言で家出すると、失踪と勘違いされて捜索願を出されたり、友人に聞き回られたりする可能性があります。おおごとにするつもりはないなら、騒ぎを大きくしない対策が必要です。そのために、家出には置き手紙を準備してください。

手紙には、家出する理由や連絡方法を簡潔に書く程度に留めておきましょう。できるだけ感情を入れないことがポイントです。

配偶者への不満を書き連ねてしまうと、お互いに感情的になりすぎる恐れがあります。家出や離婚について弁護士にすでに相談している方もいるかもしれませんね。その場合は、置き手紙に弁護士の連絡先と委任状を添えても良いでしょう。

手順6:家出当日

家出当日は計画をいよいよ実行する日です。事前に荷造りできるものは前もってチェックできますが、当日まで使う化粧品や常備薬などは、持ち出すのを忘れる恐れがあります。持ち出しリストをチェックしながら、忘れ物がないかを確認してください。

家を出る直前に置き手紙を置きます。ダイニングテーブルや玄関先など、わかりやすい位置を選びましょう。

カギは滞在先に持ち出してください。持ち物リストを準備しても、もしかすると忘れ物があるかもしれません。カギがあれば忘れ物を取りに、家の中に入れますよ。

手順7:子どもへの説明

家出をするため、今日から別の場所で生活することを子どもに伝えます。手順3の段階で子どもの意思確認ができている場合、両親が別々に暮らす状況を理解しているでしょう。しかし、意思確認が難しい年齢の子どもには、この時点での丁寧な説明が重要です。

「説明が難しいから」「何で一緒に暮らせないの?と聞かれても困るから」といって何も話さないのはオススメできません。いずれ子どもに事実を話す時期がやってきます。子どもが理解できる言葉で話し、不安を解消できるように努めましょう。

手順8:保育園や幼稚園、学校との情報共有

子連れで家出するには、保育園や幼稚園、学校との情報共有も重要です。家出中の滞在先が遠方で通えない場合、しばらくお休みすることを伝えましょう。また通園や通学を続ける場合にも情報共有が大切です。

たとえば、配偶者が迎えに来て子どもを連れ帰るかもしれません。そのような状況を避けるため、自分以外が迎えに来ても引き合わせないことを学校や保育園に依頼します。子どもにとって安心できる環境を維持するためできることに取り組んでください。

注意ポイント②子どもへの影響を考える

「子連れで家出をしたら、子どもに悪影響かもしれない」と心配していませんか。家出したからといって、必ず悪影響になるとは限りません。子どもへの影響を考えたうえで家出を選択しましょう。

両親がそろっている=良い家庭とは限らない

子どもにとって幸せな家庭とは、両親がそろっているだけで成り立つのではありません。家庭内の不穏な空気に子どもが、息苦しさを感じることがあります。やはり幸せな家庭環境とは、笑顔で子どもが過ごせることではないでしょうか。

ギスギスした雰囲気の中で過ごすのは、その後の子どもの成長に影響を及ぼします。幸せな環境で子どもが育つために、子連れ家出をして物理的な距離を置く選択も効果的です。家出の結果、子どものストレスが軽減できることもあるでしょう。子どもが笑顔で過ごせる環境とは何かと考えて、行動してくださいね。

親権を持つための行動をする

今後離婚をする際に、子どもの親権はどのように考えていますか。夫婦2人の子どもでも離婚後は、親権は夫もしくは妻のどちらか一方しか持てません。どちらに親権が渡るのかは、ある程度の年齢の子どもを連れた離婚では「子どもが選択する」ということもあります。

しかしほとんどの場合で「子どもを育てている実績」が親権に影響するケースが多く見受けられます。子どもを育てている実績を積み重ねるために、子連れでの家出をぜひ選択しておきたいところではないでしょうか。

ただ子連れ家出をする際には「連れ去りと訴えられないか」という心配が出てきますよね。具体的な行動をする前には、ぜひ弁護士に相談をオススメします。法律の専門家でもない素人では判断が難しい場合も。弁護士なら法的な知識と経験があるため、連れ去りと思われない対策や親権獲得のアドバイスを提供してもらえるでしょう。

注意ポイント③一時滞在先別のメリット・デメリットを把握する

最後に、一時滞在できる場所のそれぞれのメリットとデメリットをご紹介します。どこで家出中は過ごすのか、イメージして滞在先を選んでくださいね。

実家

一時滞在先に自分の実家を選ぶことは、親の支援を受けやすいメリットがあります。自分1人で家事と育児、仕事の3つもカバーするのはとても負担が大きいものです。親のサポートがあれば、子どもとのコミュニケーションの時間も取れるでしょう。もともと自分が住んでいた家なので自由度が高い点も魅力です。

しかし実家に結婚した兄弟姉妹が住んでいるケースでは、スペースに限りがあり気まずい思いをするかもしれません。プライベートな空間を維持できない可能性があります。実家の場所は配偶者が把握していますよね。そのため家出したとわかった時点で、実家に押しかけてくる恐れがあります。

友人宅

仲の良い友人宅で一時滞在をする方法もあります。友人からのサポートを受けられる可能性があり、居心地良く感じられることでしょう。しかし、いくら親しくても最低限のルールを守る必要があります。滞在期間や生活費など、家出中の過ごし方を明確に話し合わないと、トラブルの原因になる恐れも。お互いの考えをすり合わせることが大切です。

また「家出するなら仲の良い友人宅に行くはず」と、配偶者が予測して押しかけてくるかもしれません。配偶者がどれくらい自分の交友関係を把握しているのかによっては、友人宅で滞在することが安全とは言い切れないでしょう。

ホテル

プライベートな空間を確保でき、気を遣わずに滞在できる場所として、ホテルを候補にしても良いでしょう。宿泊施設なので、チェックインの手続きだけで滞在ができます。実家や友人宅と違い、配偶者に滞在先がバレる心配も少ないでしょう。

ただしキッチンがなく自炊できないため、食事は外食やコンビニなどのテイクアウトに頼るしかありません。また洗濯機が室内にないため、洗濯にコインランドリー費用もかかります。宿泊費以外に生活費が発生することを念頭に置いて滞在する必要があるでしょう。滞在期間を延ばしたいと思っても、部屋が空いていないと断られる可能性があります。

マンスリーマンション

一時滞在先に、マンスリーマンションを選ぶのも1つの方法です。マンスリーマンションは、ホテルと賃貸物件の良いところ取りしたお部屋です。住むための部屋なので周囲からプライバシーが守れ、備え付けのキッチンで自炊ができます。

賃貸物件なら連帯保証人が必要だったり審査が厳しかったりしますが、マンスリーマンションでは入居手続きが簡単です。連帯保証人がほとんどの場合は不要で、お部屋探しから入居まで即日でできるケースもあります。ホテルでの滞在と同様に、配偶者に家出先が見つかりにくい点も魅力です。

「滞在期間を延長するかもしれない」と考えている方は、事前に管理会社へ確認してください。いつまでに連絡が必要なのか、部屋を移動する可能性はあるのかなどを教えてもらえるでしょう。

子連れで家出!一時滞在先はマンスリーマンションを要チェック

子連れで家出する際には、持ち出したい物をリストアップして、準備を進めます。同時に子どもへの意思確認や滞在先の確保、置き手紙の用意など多くのことに対応しなくてはいけません。

離婚も見据えた家出をする場合は、親権を持つための行動が大切です。「連れ去りと思われるかも」と不安に思うところは、弁護士に相談して連れ去りと思われない対策や親権獲得のアドバイスをもらうことをオススメします。

家出期間中の一時滞在先には、実家や友人宅、ホテル、マンスリーマンションなどがあります。そのなかでもマンスリーマンションがイチオシです。賃貸物件と同様に自炊や洗濯ができ、プライバシーが守れます。

1ヶ月だけのように短期間の契約ができ、家具家電がお部屋に備え付けられています。手軽に入居ができるマンスリーマンションを一時滞在先として活用してみませんか。

この記事を書いた人

澤田なつ/Webライター

2016年2月までCADオペレーターとして自動車部品の図面作成をしていました。2019年からフリーランスのWebライターとして活動しています。
執筆するときは「読者が知りたいことに寄り添える内容になっているか?」を意識しています。資格は、2級ファイナンシャル・プランニング技能士と簿記3級、図書館司書を持っています。
小学生の娘が2人います。趣味は裁縫で、娘たちが好きなアニメのコスプレ衣装を作ることが好きです。
着付け師範の資格を2012年に取得しており、講師経験もあります。最近では着付けの様子を動画で撮って、Instagramに投稿することにはまっています。

カテゴリーから探す