お役立ちコラム【部屋探し】

賃貸マンションの回線速度。事前に確認する方法は?「遅い」と後悔する前に。

テレワークやオンライン学習、動画配信サービスなど日常生活にインターネットは欠かせません。賃貸物件の中には「インターネットが無料で使い放題」と宣伝文を記載しているケースもあります。

インターネット環境を快適に過ごすためには、回線速度が重要なポイントです。あまりにも遅かったり性能が低かったりすると「なかなか繋がらない」「すぐに切れる」と不満を持つ原因に。自分で契約する手間が省け、入居したその日からパソコンが自由に使えても、イライラは避けたいものです。

今回の記事では、賃貸マンションの回線速度に悩まないための方法をご紹介します。「遅すぎる」と後悔しないためには、事前の確認が重要です。確認方法や目安の回線速度を知り、入居前にはぜひチェックしてみてくださいね。

回線速度、どれくらいあれば問題ない?

インターネットの回線速度がどれくらいあれば問題ないのでしょうか。単位や基本的な用語から解説しますので、IT関連の知識にまったく自信がない方もぜひ、把握しておきたい内容です。インターネット回線にはさまざまなタイプがあり、どの形態がオススメなのかについてもご紹介します。

回線速度の単位と「上り」・「下り」

回線速度を表す単位には、一般的にMbps(メガビーピーエス)やGbps(ギガビーピーエス)がよく使われます。これは1秒間に送信できるデータ量を表すもので、数値が大きいほど回線速度が速いという意味です。

1000Mbps=1Gbps

です。
よって1Gbpsと表記されていたら、100Mbpsの10倍の転送量があるとお考えください。

インターネットの回線速度をチェックするには、「上り」と「下り」の2つの速度に着目しましょう。上りとはパソコンやスマホから、インターネット上に自分がデータを送信する際の速度のことです。

「メール送信がスムーズにできるか」も上り速度に影響します。下りとはWebサイトや動画などのデータをパソコンやスマホで受信する際の速度のことです。メール受信のスムーズさも下り速度が関わってきます。上りと下りは速度が異なるため、両方の数値を確認してください。

快適な回線速度は?

どれくらいの回線速度があれば良いのか目安をご紹介します。パソコンやスマホをどのような用途で使用するのかを考えながら、目安の数値をチェックしてみてくださいね。

用途 目安の回線速度
メールやLINE 128Kbps~1Mbps
Webサイト閲覧 1~10Mbps
動画視聴 3~25Mbps
zoomなどでweb会議 10~30Mbps
オンラインゲーム 30~100Mbps

回線速度が100Mbps以上あれば、基本的にすべてのケースで問題なく使用できます。普段オンラインゲームをしない方なら、50Mbps以上を目安にしても問題ないでしょう。動画視聴やオンライン会議をメインにする方は、20Mbps以上が理想的です。

オンライン会議中にインターネット通信で別の作業をする場合は、30Mbps以上あるとトラブルも起きにくいでしょう。日常生活に支障がない速度は1~20Mbpsとよくいわれますが、動画視聴やオンライン会議中に時折ラグを感じる場合があります。

インターネット回線はどのタイプがオススメ?

インターネットには光回線やCATV、モバイルWi-Fiなどのようにいくつか種類があります。どのタイプが良いのか迷う方も多いことでしょう。

高速でしかも安定した環境でインターネットを楽しむなら、「光回線」がオススメです。ケーブルテレビのケーブルを利用するCATVの回線は、通信環境は安定していますがプランや地域により品質が異なります。モバイルWi-Fiは工事不要で利用できる手軽さが魅力ですが、回線速度の安定性や容量制限などが日常生活を送るうえでは気がかりになるポイントでしょう。

賃貸物件で高速光インターネットを利用する方法

賃貸物件でも快適に、動画視聴やオンライン会議ができるように、環境を整えたいですよね。ここでは、高速の光インターネットを利用する方法をご紹介します。

自分で回線契約をする

光インターネットを賃貸物件で利用には、自分で回線を契約する方法がまず挙げられるでしょう。回線事業者に申し込んで契約するので、自分が希望する速度やプランを選択できます。

自分で個別に契約する方法なら、多くの場合、回線速度は50Mbps以上を確保できるでしょう。オンラインゲームに最適な100Mbps以上の高速なプランも多くあります。ただし、同じマンション内に同じ回線事業者の入居者が多数いる場合は注意が必要です。

1つの回線を建物内で共有するプランでは、帯域を分け合って使うため50Mbps未満まで回線速度が下がるケースもあります。どのようなプランなのか、回線事業者の説明をよく確認してくださいね。

また契約前にどれくらいの回線速度なのかを、チェックしたいという方もいることでしょう。しかし回線速度は様々な要因が影響するので、契約前に確認することは難しい点に注意してください。速度の事前チェックができない不安はあるかもしれませんが、多くの場合は快適にインターネットを利用できるケースがほとんどです。

なお回線速度に不満があった場合は、回線事業者を変更することも検討しても良いでしょう。その場合にかかる費用やプランをよく調べておき、自分の利用環境に合ったものを選んでくださいね。

インターネット付マンションに入居する

インターネット回線が最初から完備されたマンションに入居するのもオススメです。インターネットが無料で使用できるマンションは、全入居者が同じ回線事業者を利用するため、回線速度が落ちやすく、とくに利用が集中する夜や休日には不便さを感じるケースも多いようでした。

ただし最近では光インターネットの回線速度が改善されてきたため、インターネット無料のマンションでも満足のいく回線速度のケースが増えてきています。

回線工事や契約などはすでに終えているため、入居者の手間が大幅に削減できる点がメリットです。インターネット回線には最低契約期間が定められているケースがあり、自分で契約して短期間で退去する場合に違約金が発生するかもしれません。インターネット完備のマンションなら、退去時に違約金発生の心配がない点も魅力でしょう。

インターネット付マンションの入居前に!できること3選

自分で契約する場合、事前に速度を確認することは困難ですが、インターネット付の物件であれば入居前にチェックする方法もいくつかあります。3つほどご紹介します。

不動産管理会社に確認する

入居前にインターネットの状況を把握するには、まずは不動産管理会社に確認することをオススメします。確認する内容は、回線事業者とプロバイダーの会社名、どのようなプランか、などです。回線事業者は、NTT東日本やKDDIなどのインターネットにつなぐための回線を提供しています。プロバイダーとは、インターネットと回線をつなぐための業者のことです。

回線事業者とプロバイダーはセットでなければインターネットが使えないため、両方を聞いておきましょう。不動産管理会社に聞いた回線事業者のサイトに行き、マンションの住所を入力して調べると、物件のインターネット環境が把握できます。

ただ、不動産管理会社に問い合せたからといっても、情報が曖昧なケースも多いです。内見時に確かめたり口コミをチェックしたりなどの方法も合わせてすると安心です。

自分のスマホをWi-Fi接続して確認する

物件のインターネット環境について不動産管理会社から説明を受けるだけでは、実際の速度や安定性を把握するのは難しいものです。Wi-Fiに対応している賃貸物件の場合には、内見の際に自分のスマホを使用して確かめる方法があります。実際にWi-Fiに接続して回線状況をチェックするため、正確な環境の把握が可能です。

ただし空室がない、準備が整っていないなどの理由で内見時にはWi-Fiに接続できないケースがあります。インターネット環境は、複数の方法を組み合わせてチェックするようにしましょう。

マンションのレビューサイトなどで、情報を集める

賃貸物件のインターネット環境を把握するのには、マンションのレビューサイトなどで情報を集める方法も役に立ちます。実際に入居した人の声を参考にすることで、よりリアルな情報を得られますよ。

特に入居者が多い物件の場合、たくさんの人がそのインターネット環境を利用しているため、さまざまな情報が集まりやすいでしょう。レビューサイトには、回線速度や安定性についてさまざまな評価が記載されていることがあります。

レビューサイトなどから集めた情報で、回線速度やインターネット環境についてある程度安心できたら、入居を決めても良いでしょう。逆に、レビューサイトなどで回線速度に関する情報が不明瞭だったり、問題が多かったりする場合。その物件への入居を見送ると決めるという考えもあります。

回線速度が遅い!オススメの対処法3選

最後にインターネットの回線速度が遅いときの対処法を3つご紹介します。遅い場合でも、入居者自身で対応すれば、快適なインターネット環境に整えることも可能です。

室内に専用のルーターを設置する

インターネット無料の物件では多くの場合、Wi-Fiや有線接続するためのルーターが壁に付いています。しかし据え付けのルーターは性能が高くないため、その影響で速度がでないけケースもよくあります。

そこで自分用のルーターを接続し、室内に設置して電波を強化することで、速度の改善が期待できます。比較的多くのケースで速度向上が見込めるため、一度試してみましょう。なお、壁のルーターと自分のルーターを接続した場合、ブリッジモードに変更するなど、対応が必要になるケースがあります。詳しくはマニュアルを参考にしましょう。

回線事業者を変更する

物件で提供されている回線事業者なら無料でインターネットを利用できますが、いくら無料でも速度に不満がある場合、そのまま使い続けるのは精神的に良くありません。

自分で変更すると毎月の使用料が発生しますが、別の回線事業者を契約するのも対処方法の1つです。快適なインターネットを求めるなら、避けては通れない道ではないでしょうか。

ただし不動管理業者によっては、「マンション1棟でこのプラン」のような契約をしているため、変更が不可の場合があります。入居前に「もしインターネット環境に不満だった場合、自分で変更しても良いか」を確認しておくと良いでしょう。回線事業者を変更する際には、契約内容や料金プランなどを総合的に見て、比較検討することが大切です。

マンスリーマンションを検討する

通常の賃貸物件ではなく、マンスリーマンションに入居する方法もインターネット環境を整えるのに効果的です。マンスリーマンションは一般の賃貸物件と異なり、短期間の利用が可能な物件です。高速の光インターネットが最初から備え付けられているお部屋も多くあります。1年程度までの滞在期間であれば、最初からすべて揃ったマンスリーマンションも選択肢に入れてみましょう。

また、物件によっては気に入ったお部屋をそのまま賃貸として住めるプランがある場合も。長期間の契約を結ぶ前に、実際に住みながら生活環境を確認できる点が魅力のプランでしょう。回線速度や安定性を確認しながら、自分に合った物件を選べますね。

マンスリーマンションで快適なインターネット環境を!

日常生活に欠かせないインターネットは、回線速度によって快適さが大きく変わります。インターネット完備のお部屋もあり、入居したその日からオンライン会議や動画視聴も可能です。

しかし、回線速度の品質はどこも同じではありません。不動産管理会社に問い合わせたり内見時に自分のスマホをWi-Fiに繋いだりして、通信環境の確認が大切です。回線速度が遅い場合はルーターを設置したり回線事業者を変更したりして対処しますが、マンスリーマンションを候補にするのも1つの方法です。

マンスリーマンションは、高速の光インターネットを完備したお部屋が多くあります。家賃は通常の賃貸物件より高めですが、家具家電付きで敷金礼金が不要な点を考えると十分なメリットを感じられるでしょう。

マンスリーマンションに長期間住む場合でも、築古物件で家賃が安いところを選んで活用すると、とても便利に感じられる住まいです。マンスリー契約から通常の賃貸プランへ変更できるケースもあります。最初から快適な生活環境を整えたい方は、マンスリーマンションもオススメですよ。

この記事を書いた人

澤田なつ/Webライター

2016年2月までCADオペレーターとして自動車部品の図面作成をしていました。2019年からフリーランスのWebライターとして活動しています。
執筆するときは「読者が知りたいことに寄り添える内容になっているか?」を意識しています。資格は、2級ファイナンシャル・プランニング技能士と簿記3級、図書館司書を持っています。
小学生の娘が2人います。趣味は裁縫で、娘たちが好きなアニメのコスプレ衣装を作ることが好きです。
着付け師範の資格を2012年に取得しており、講師経験もあります。最近では着付けの様子を動画で撮って、Instagramに投稿することにはまっています。

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