お役立ちコラム【暮らしのヒント】

実家暮らしは何歳までOK?アンケート結果と各国の実態を調査。

実家暮らしと聞くと、どのような印象を持ちますか。「貯金があって経済的にゆとりがありそう」「家族仲が良さそう」などの良いイメージがある一方で、「自立心がなさそう」「金銭感覚がずれていそう」などのマイナスの印象を持たれることがあります。何歳までなら実家暮らししても良いのか、気になる方も多いことでしょう。

そこで今回は、未婚男女の親との同居率や実家暮らしのメリットとデメリットをご紹介します。まずは一歩踏み出してみることも大切です。気軽に一人暮らしを始めるための方法もご紹介しますので、お試し生活を始めてみませんか。

実家暮らしは何歳まで許される?

実家暮らしは、世間一般のイメージでは「30歳くらいまでなら問題ない」という意見が多い傾向です。不動産業者やアンケートサイトで実家暮らしは何歳まで許容できるか、回答を募集。実家暮らしは30歳くらいまでという回答が、半数以上を占めていました。

進学や就職を機に10代後半~20代前半で一人暮らしを始める方も多くいます。環境の変化が、一人暮らしへ踏み出す大きなきっかけになっています。

しかし30歳を超えて実家暮らしをしていても、悪い印象を持たれない場合も。親の介護や家業を継ぐためなど、きちんとした理由があれば30歳を超えての実家暮らしも問題ないでしょう。「なんとなく実家暮らしを続けている」が許されるのは30歳までというのが、一般的なイメージでしょう。

アラサー未婚の男女の親との同居率は?

結婚適齢期とも言われる30歳前後の男女は、実際どれくらい実家暮らしなのでしょうか。アラサー世代に絞り、未婚男女の親との同居率をご紹介します。

意外に珍しくない実家暮らし

30歳前後の未婚の男女が実家暮らしをしていても、実は珍しいことではありません。国立社会保障・人口問題研究所が2021年に実施した「第16回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)」のデータをご紹介します。18~34歳の未婚者を対象に、未婚者と夫婦の親との居住割合を調査しました。

調査結果によると、未婚男性の65.9%、未婚女性の72.1%が親と同居しています。男女ともに60%を超えていることから、30歳前後で実家暮らしは珍しくありません。調査年により変動はありますが、60%~70%のあたりで同居率は男女ともに推移しています。

住む場所で実家暮らし割合に差がある?

2020年に実施された国勢調査の結果を元に作成した「日本統計地図」を見ると、地域別の同居率がわかります。地方では世帯あたりの構成人数が多く、1つの家に複数人で住んでいる(=一人暮らしではない)という結果になりました。

30歳前後での実家暮らしは日本では一般的ですが、海外の状況も見てみましょう。政治観や教育観、家族観などを個人に尋ねる「世界価値観調査」によると、北欧地域の同居率は低めの傾向でした。一方で南欧では、親との同居は高い傾向です。

【同居率の一例】

  • スペイン 65%
  • スウェーデン 17%
  • 韓国 70%

60%以上の同居率がある国は多数あり、日本だけでなく世界的に見ても30歳での実家暮らしは一般的と言えます。

実家暮らしのメリット

一人暮らしに踏み切れないのは、実家暮らしならではのメリットが大きな理由でしょう。実家暮らしのメリットをご紹介します。

家事の負担が軽い

実家暮らしでは、家事負担を軽くできる点が一番のメリットではないでしょうか。一人暮らしの場合は、料理や洗濯、掃除などの家事すべてを1人で対応します。平日は学校や仕事などで忙しく、家事の時間確保はなかなか難しいでしょう。休日にまとめて家事をしようと予定していても、ゆっくり休みたいと思うものです。

しかし実家暮らしなら、家族と分担したりお任せしたりできます。家事への負担を減らし、仕事や勉強、趣味など自分の時間を有効活用できるでしょう。

金銭面の不安がない

実家暮らしは、金銭面での不安がない点もメリットです。一人暮らしの場合、家賃や光熱費、食費などさまざまな出費があります。しかし実家暮らしなら家賃がかからないため、出費を大幅に抑えられます。

なかには親に生活費を支払っている方もいるかもしれません。しかし実家暮らしは生活に関連した出費が少なく、経済的な余裕が生まれます。貯金もしやすいでしょう。

生活が安定しやすい

家族と一緒に住んでいるので、規則正しく安定した生活が送れます。食事も家族が栄養バランスを考えたメニューで用意するので、偏りが出にくいものです。衣食住が安定していると、仕事も勉強も集中して取り組めるのではないでしょうか。一人暮らしの場合は自分の好きなように過ごせる反面、生活リズムが乱れたり食生活が偏ったりする可能性があります。

安心感がある

どんなに気をつけて生活していても、病気になったりケガをしたりすることはあります。実家暮らしなら、もしものときには家族に看病してもらえる安心感がメリットです。人の気配を感じられる時間帯が多く、家には不審者が近づきにくいものです。防犯面でも安心して暮らしやすいでしょう。

実家暮らしのデメリット

実家暮らしをしていると口にすると、マイナスな印象を持たれることはよくあります。実家暮らしのデメリットが影響し、マイナスに捉えられているのではないでしょうか。

金銭感覚を養いにくい

実家暮らしの場合、家賃や光熱費を支払う必要がありません。そのため、1ヶ月にどれくらい生活費がかかるのか、実感しにくい点がデメリットです。スーパーなどで売られているものの値段の高い安いという感覚が掴みにくいのです。

金銭感覚は数日で身につくものではありません。日々の生活を通して、少しずつ理解できていきます。一人暮らしを始めた際に、お金の管理に苦労する可能性があるでしょう。

家事能力が身に付きにくい

実家暮らしの場合は料理や洗濯などの家事を自分でする機会が少なく、家事能力が身につきにくい点も実家暮らしのデメリットでしょう。家事が意外にたいへんなことだと実感しないまま、過ごしている方もいます。

家事能力が身に付けにくい環境から、実家暮らしに対して良くないイメージを持つことに。実家暮らしでも、料理や洗濯など自身の身の回りのことは一通りできるようになる必要性があります。

プライバシーが守られていない感覚になる

実家暮らしでは、リビングやキッチン、浴室などさまざまな場所を家族全員で使用。プライベートな空間が少なく、確保が難しい点も実家暮らしのデメリットです。友人を家に招きにくいと感じたり、外泊前には両親に報告したりなど、気を遣う状況がたくさん起きるでしょう。両親の目が行き届く環境で生活しているため、干渉されていら立つ可能性もあります。

ライフスタイルが制限される

実家暮らしでは家族の生活リズムに合わせて生活する必要があるため、ライフスタイルが制限される点もデメリットです。たとえば夜遅くまで起きていたいと思ったとき。家族が寝静まっているので、自室でも大きな音でテレビを見たり友人と大声で電話したりなどはできません。

実家から職場や学校までが離れているけれど、なんとか通える程度のときも毎日の暮らしに負担がかかります。通勤通学に時間がかかると、日々小さなストレスをため込むリスクがあります。

人生一度は一人暮らしを体験

「家事を1人でできるのかわからないから一人暮らしはちょっと…」と、ためらっている方もいるかもしれませんね。まずは「一人暮らしが無理だと思ったら実家に戻ればいい」という気持ちで、気軽にチャレンジしてみるのも良いのではないでしょうか。便利なサービスや高機能な家電が普及し、昔に比べて一人暮らしへのハードルは大きく下がってきています。

実際に体験してみないと「できる・できない」はわかりません。一人暮らし経験の有無で、周りからの印象も変わってくることがあります。一人暮らしを通して、自立心や生活能力、金銭感覚を身に付けましょう。

一人暮らしを支える便利なサービス・調理家電

一人暮らしをするうえで一番心配な家事に、料理を挙げる方も多いのではないでしょうか。ここでは、一人暮らしを支える便利なサービスや調理家電をご紹介します。

食事宅配サービス

自炊をするにはメニューを決め、材料の購入も必要です。宅配サービスを活用して負担を軽減し、栄養バランスの取れた食事をしませんか。宅配サービスには、以下のような種類があります。

  • 弁当・惣菜の宅配サービス
  • ミールキット(食材キット)
  • ネットスーパー

弁当・惣菜の宅配サービスでは、数食分のお弁当や惣菜をまとめて配送。冷凍されているものが多く、食べたい時に解凍して食べられます。ミールキットは、メニューに必要な食材がセットになって届くサービスです。レシピも付いてくるので、簡単に自炊できます。

スーパーの食材をオンラインで購入し、自宅まで配送してくれます。自炊はしたいけれど、購入する時間がないという方に嬉しいサービスです。

高性能な調理家電

高性能な調理家電も、一人暮らしの強い味方です。自炊をスムーズに進められるアイテムなので、取り入れてみませんか。

  • 電気調理鍋
  • フードプロセッサー
  • ノンフライヤー
  • グリル鍋

電気調理鍋は、材料を入れてスイッチを押すだけ。朝にセットしておけば、簡単に料理を作れるため、夜帰宅後にすぐに食事ができます。フードプロセッサーは、みじん切りやすりおろしなどを短時間でできるアイテムです。時短で料理したいときに、活躍してくれることでしょう。

揚げ物好きな方は、ノンフライヤーがオススメです。油を使わずに揚げ物ができ、油の後処理の手間が不要です。グリル鍋一台あれば、焼く・煮る・蒸すなどの調理ができます。

気軽に一人暮らしを始めるには

「一人暮らしを始めよう」と思っても、一歩踏み出すのは勇気がいるものです。まずはマンスリーマンションのお試し住みで、気軽に一人暮らしを始めてみましょう。

短期契約が可能で、気軽に試せる

「一人暮らしは自分には合わないかもしれない…」という不安がある方にこそ、マンスリーマンションはピッタリの住まいです。1ヶ月から短期契約できるため、気軽なお試し住みができます。自分に一人暮らしができるのか、生活しながら見極められますよ。一人暮らしが合わないと思ったら、契約満了日に退去するだけです。

一人暮らしが気に入ってそのまま住み続けたい場合は、期間の変更も可能です。管理会社に相談すれば、契約延長ができます。

家具家電付きで、初期費用を抑えられる

一人暮らしを始めるには家具や家電など、そろえるものがたくさんあります。「もし一人暮らしを辞めることになったら、せっかく買った家具家電はどうすればいいの?」「家具家電をそろえるのにお金がかかりすぎる…」といった悩みを抱えることもあるでしょう。

マンスリーマンションは家具家電付きなので自分で買いそろえる必要がなく、初期費用を大幅に抑えられます。大がかりな引っ越し作業も不要です。また、退去時に家具家電を処分する手間がかかりません。

さまざまな立地や間取りから選べる

初めての一人暮らしは何かと不安になりますよね。少しでもハードルを下げて一人暮らしを始めるなら、実家と近い立地の物件でスタートするのも1つの方法です。実家に近い立地なので、もしものときにはすぐに実家に頼れる安心感があります。

マンスリーマンションは駅前や郊外など、多種多様な立地にあります。自分のライフスタイルや好みに合わせて、物件を選択。間取りも種類が豊富です。シンプルなワンルームから、生活空間に区切りを付けやすい1DKや2LDKなどの広いお部屋もあります。

マンスリーマンションで始める一人暮らし!必要なお金

最後に、マンスリーマンションで一人暮らしを始める際に必要なお金についてご紹介します。マンスリーマンションは、利用料の全額一括前払いが一般的です。どれくらいの金額を事前に用意する必要があるのか、シミュレーションしてみましょう。

契約期間が長くなると、利用料が割引されるケースはよくあります。また食費などの生活費も別途必要です。無理なく暮らせるお部屋を見つけてくださいね。

マンスリーマンション利用料金の一例(東京)

契約期間 1ヶ月 3ヶ月 6ヶ月
利用料 16万円 77.5万円
(15.5万円×3ヶ月)
90万円
(15万円×6ヶ月)
清掃費 2.5万円 2.8万円 3万円
水道光熱費
インターネット費
合計 18.2万万円 80.3万円 93万円

上記の表はあくまでも一例で、地方によってはもっと安く抑えられる可能性があります。閑散期に実施されるキャンペーンを活用すれば、利用料を10万円程度に抑えることも可能です。

実家暮らしの良さを知るためにもお試しで一人暮らしをするのもあり!

実家暮らしが許される年齢は、だいたい30歳ぐらいまでという意見が多く占めています。未婚の男女が実家暮らしの割合は60%を超えているため、実家暮らしは珍しくありません。しかし実家暮らしをしていると、金銭感覚や家事能力に不安を持つ方も多くいます。

もちろん実家暮らしは家族がいるからこそ安定した暮らしができ、防犯面でも安心感があります。この実家暮らしの良さを知るためにも、人生に一度くらいは一人暮らしを経験してみましょう。一人暮らしをすると家事の大変さを実感でき、金銭感覚も身についてきます。

しかしいきなり本格的な一人暮らしをするのは、金銭面の負担が大きいものです。まずはマンスリーマンションでお試し住みから始めるのが良いでしょう。住んでみたいエリアでお部屋探しをして、新しい環境へ踏み出してみませんか。

この記事を書いた人

澤田なつ/Webライター

2016年2月までCADオペレーターとして自動車部品の図面作成をしていました。2019年からフリーランスのWebライターとして活動しています。
執筆するときは「読者が知りたいことに寄り添える内容になっているか?」を意識しています。資格は、2級ファイナンシャル・プランニング技能士と簿記3級、図書館司書を持っています。
小学生の娘が2人います。趣味は裁縫で、娘たちが好きなアニメのコスプレ衣装を作ることが好きです。
着付け師範の資格を2012年に取得しており、講師経験もあります。最近では着付けの様子を動画で撮って、Instagramに投稿することにはまっています。

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