お役立ちコラム【暮らしのヒント】

同棲するとき口座はどうする?3つの解決手段とトラブル事例を紹介。

「一緒に暮らすのだから、お金も1つにまとめて管理した方が良い?」
「まだ結婚していないから、別々に管理しても良いのでは?」

これから始まる同棲生活では、さまざまな疑問や悩みが出てくることでしょう。とくに生活費関連は大きな悩みどころです。お金に関するトラブルが原因で、別れにまで発展するリスクを抱えています。

今回は、同棲時に口座はどのように扱うと良いのかについて詳しく解説します。お金の管理で後悔しないためにも、同棲前にはぜひ知っておきたい内容です。2人でよく話し合い、納得できる方法を見つけましょう。

同棲中のお金の管理が結婚を左右する?

未婚者を対象に「結婚したくない人とはどういう人か」を聞いた調査があります。生活に対する価値観や趣味への価値観、両親・兄弟への価値観などさまざまな面で「合わない」人とは結婚をしたくないと回答。

「お金の使い方の価値観が合わない人とは結婚したくない」と回答した人は7割以上を占め、お金の価値観は結婚への重要な要素だと分かります。お金の価値観を結婚前に、しっかり確かめようとする人は多くいるのです。

お金の価値観の違いは、結婚の大きな壁に。同棲前にしっかりと話し合い、お互いが納得できるお金の管理方法を見つけてください。同棲中のお金の管理は、以下の3つの方法があります。

  1. 共有口座で管理
  2. 片方が管理
  3. 項目別にそれぞれで管理

2人の価値観やライフスタイルによって最適な方法が異なります。結婚後の円満な生活を描くためにも、それぞれの管理方法のメリット・デメリットを比較しましょう。

方法1:共有口座で管理

まずは、共有口座で管理するメリットとデメリットをご紹介します。2人で1つの口座を作り、家賃や食費などの共同の支出をそこから行う方法です。口座は2人の連名では作成できないため、どちらか一方の名義で準備します。

メリット

共有の口座で管理する最大のメリットは、家計を一元化して、支出を把握しやすいことです。電子マネーやクレジットカードと連携することで、すべての支出を1つの口座で管理できます。家賃や水道光熱費などの支払いのために、現金のやりとりをする必要がありません。細かな手間が省けるため、支払いが楽に感じやすいでしょう。

お金の管理を2人でしていくなら、家計簿を共有し現状を把握することも大切です。しかし手書きの家計簿では、記録も共有もスムーズにできず継続が難しいことも。共有口座と家計簿アプリを連携しておくと、より詳細な管理ができますよ。

いつ何に使ったのか、リアルタイムで把握できると、無駄遣いを抑えやすいでしょう。家計簿アプリを通じて、お金の使い方を見直すきっかけにもなるかもしれませんね。

デメリット

共有口座を持つデメリットは、給料が振り込まれたらお金を移動させる手間が発生することです。2人が決めた1ヶ月の生活費をそれぞれ給料口座から引き出し、共有口座へ移動。この移動作業が手間に感じるかもしれません。

共有口座へ自動振込の設定もできますが、金融機関によっては手数料が発生します。手間と手数料を天秤にかける必要はあるでしょう。口座の管理方法についての意見が食い違う可能性もあるため、事前にしっかりと話し合っておくことが大切です。

大手金融機関やインターネットバンクなど、形態が多岐にわたるため、共有口座を作る際によく検討してくださいね。使い勝手の良さや手数料の金額などを入念に調べてから、口座開設をしましょう。

共有口座が向いているカップル

共有口座で管理するのは、以下の考えに当てはまるカップルが向いています。

  • 日々の管理を楽にしたい
  • お互いに平等な立場でいたい

毎月、共有口座に決まった額を入金するだけなので、日々の支払いへの手間が発生しません。家計簿アプリを連携したり、クレジットカードの引き落とし口座に指定したりなど、事前に設定しておくだけで手軽にお金の管理もできます。

またお互いが共有口座へお金を入金するので、2人に「家計を支えている」意識が芽生えやすいでしょう。平等な立場で過ごしたいカップルにオススメの管理方法です。

方法2:片方が管理する

次にカップルのうち1人の口座を使い、お金を管理する方法を紹介します。口座を保有する方の収入を生活費専用、もう一方を貯金専用にする方法です。共有口座で管理するときとは違い、お金の移動が発生しません。

メリット

1人の収入と口座で生活費を管理するため、1人暮らしのときに近い感覚で家計管理。管理のシンプルさがポイントです。結婚後の生活でも、夫婦の収入を生活費専用と貯蓄専用に分けているケースが多く見受けられます。より結婚をイメージしやすい口座の管理方法ではないでしょうか。

デメリット

1人で口座を管理するデメリットは、残高をチェックしたり家計簿をつけたりなどの管理する側の負担が大きいことです。家計を管理する責任も重く感じるかもしれません。また、お互いに思いやりを持った気遣いがないと、生活費を担当する側と貯金を担当する側で不公平感が出やすい点にも注意が必要です。

2人の間で、お金に対する価値観や使い方にズレが生じやすいことも。金銭感覚の不一致が出やすい可能性をよく考え、日頃からパートナーと話し合うことが大切でしょう。

片方が管理するのが向いているカップル

片方が管理するケースは、収入に差があるカップルに向いています。収入に大きな差があると、一定の金額を出すのは収入が低い方にとってかなり厳しいでしょう。収入の多い方が口座を管理し、生活費を担当します。役割分担することで、効率的にお金を貯められるでしょう。

ただし、お金の価値観でトラブルが起きやすいリスクも抱えている方法なので注意してください。「2人の生活費を管理している」感覚を忘れないようにしましょう。

方法3:項目別にそれぞれで管理する

口座の管理方法3つ目は、項目別にそれぞれで管理する方法です。たとえば、家賃と水道光熱費は自分、食費と日用雑貨品はパートナーのように、項目ごとに分担して管理していきます。

メリット

自分自身で支出を把握して管理するので、金銭感覚を養える点が項目別に管理するメリットです。家賃や食費などそれぞれの支出項目を任された責任から、お金の使い方を意識しやすくなるでしょう。

自分の担当項目は責任感を持って管理するため、無駄遣い防止にもつながります。将来の結婚には、お金への価値観の一致は欠かせません。お互いが納得できるお金の使い方を身につける良い機会でしょう。

デメリット

各自でお金を管理しているため、お互いが管理していない項目を把握しづらい点がデメリットです。お互いの支出を把握しあうための機会を設けないと、誤解や不満が生じるリスクはあるでしょう。

また管理する担当が項目ごとに分かれているため、家計全体の収支を把握しにくくなることも。定期的に家計簿に支出を記入する手間は発生しますが、お互いが現状を把握できるようにしておきましょう。

項目別にそれぞれで管理するのが向いているカップル

項目別にそれぞれで管理するのが向いているカップルは、もともとどちらかが住んでいたお部屋で同棲を始める場合が当てはまります。

家賃や水道光熱費、インターネット費用など、既に支払っていた方が、その項目の支払いを継続。支払うための口座を変更する手間が発生しないため、スムーズに同棲生活が始められます。

収入に差があるカップルも、差額に応じて管理する項目を調整しても良いでしょう。収入の低いほうが、食費だけを支払うなどのように決める方法です。お互いの収入と支出のバランスがカップル内で釣り合うようにしましょう。

共有口座を選ぶときのポイント

共有で口座を保有したい場合に、「どこで作っても同じ」と思っていませんか。ここでは、口座を作る金融機関を選ぶときのポイントをご紹介します。使い勝手の良さは要チェックですよ。

代理人カードが作れること

1つの口座につき、1枚のキャッシュカードを作るのが通常でしょう。しかしキャッシュカードが1枚しかないと、入出金のたびにカードを渡したり受け取ったりする手間が発生します。少しでも負担を減らすために、代理人カードが作れる金融機関を検討しませんか。

代理人カードとは、1口座に対して2枚以上のキャッシュカードを発行できるサービスです。キャッシュカードが2枚あれば、お互いに1枚ずつ保有できて便利ですよ。しかし代理人カードのサービスをおこなっていない銀行や発行を親族のみ限定しているところも。一方でイオン銀行とゆうちょ銀行なら同棲のパートナーでも代理人カードの発行ができるため、共有口座にオススメです。

手数料の安さ

入金したり必要なお金を振り込んだりなど、利用するたびに手数料が発生するのはもったいないものです。頻繁に利用する口座だからこそ、手数料が安い金融機関で作るのがおすすめです。気になる金融機関の手数料を比較して、お得感のあるところを選びましょう。

メガバンクと代理人カードが発行できる金融機関で手数料を比較しました。金融機関により手数料に大きな差がありますね。

イオン銀行 ゆうちょ銀行 三菱UFJ銀行
銀行設置のATM利用料 0円
(24時間・365日)
0円
(24時間・365日)
0円
(時間帯により110円)
コンビニ設置のATM利用料 0円
(24時間・365日)
0円
(時間帯により110円)
220円・330円
キャッシュカードによる振込
(同行宛)
0円 100円 110円
キャッシュカードによる振込
(他行宛)
132円 220円・440円 275円

ATMの近さ

ATMが近くにないと、お金を入金したり引き出したりするのもたいへんです。2人で共有して管理する口座だからこそ、便利さは欠かせないポイントです。利用しやすい立地にATMがある金融機関を選びましょう。

ATMは金融機関の建物内だけでなく、ショッピングモールやコンビニにも設置されているケースがほとんどでしょう。利用しやすさに加えて、手数料の金額をチェックしたうえで、金融機関を選ぶと良いですね。

共有のクレジットカードを保有するときのポイント

共有の口座でお金を管理するなら、クレジットカードも共有しておきたいと考えるカップルもいることでしょう。カードの利用料金の引き落とし口座をまとめられるので、ぜひ保有を検討したいアイテムです。

未婚のパートナーでも発行できる会社

パートナー所有のカードを相手から同意を得ていたとしても、名義人以外が利用するのは厳禁です。一方で、クレジットカード所有者の家族に対して発行できる「家族カード」なら、利用できます。しかし家族カードには細かなルールが決められているため、結婚している場合に発行できる会社がほとんどです。

【家族カード発行条件(一例)】

  • 本会員と生計が同一
  • 配偶者(親や子も含む)
  • 18歳以上

別姓のパートナーでも発行はできますが、生計を同じくしていることが求められるケースは多い傾向です。「生計を同一」とは同棲でも認められるのかは、確認が必要なので注意しましょう。

たとえば、楽天カードやアメックスカードでは「生計を同一にする」条件が求められていません。ともに収入があるカップルでも家族カードを保有できます。

年会費の安さ

年会費の金額をチェックしましょう。年会費が無料から1万円を超えるものまで、さまざまなクレジットカードがあります。あまりにも高い年会費は、家計の負担になるリスクを抱えています。

年会費が発生する場合は、保有することで元がとれるのかをよく考えましょう。ETCや所定の金額をカード利用するなどで、年会費割引の特典を実施しているカード会社もありますよ。

発行まで時間がかかる可能性あり

家族カードに申し込みができても本会員の審査があり、発行までに日数がかかります。また別姓での申し込みでは、同棲しているカップルなのか、まったく関係のない方なのかをクレジットカード会社が判断できません。クレジットカードが手元に届くまでに、通常よりも時間を要することも考えられるでしょう。

申し込み内容の確認のために、電話がかかってくるケースもあります。もしクレジットカード会社から確認の電話が来たら、同棲のパートナーのカードを申し込んだ旨を伝えてください。同棲を始めてから家族カードが届くまでは、少し不便な生活になる可能性を念頭に置いておきましょう。

結婚生活が体験できる同棲をマンスリーマンションで始めよう!

結婚を視野に入れているカップルにとって、同棲は大きなステップです。お互いの生活習慣や価値観をすり合わせて、将来設計を具体的に話し合うための貴重な機会。そして同棲をする上で、避けて通れないのが「お金の管理」です。

日々暮らしていくには家賃や食費、光熱費など、さまざまな費用がかかります。どのように管理していくのかを2人で話し合い、お互いが納得できる方法を見つけてくださいね。同棲は「結婚生活のリハーサル」のようなものです。お金の価値観についてしっかりと話し合い、将来の結婚生活に備えましょう。

「長期で同棲を始めるのは不安」という方もいることでしょう。まずは、お試しで同棲をしてみませんか。短期契約ができるマンスリーマンションはお試し住みにピッタリですよ。敷金礼金は不要で、家具家電は備え付け。同棲向きの1LDKや2DKなど広いお部屋もあります。ぜひ探してみましょう。

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