お役立ちコラム【暮らしのヒント】

オートロックでも置き配ができる!?近年増加中の新たな置き配方法について

近年ネットショッピングの普及や2020年から始まったコロナ渦の影響で、宅配業者と接触せずに指定した場所に荷物が届く「置き配」の需要が高まっています。在宅・不在に関係なく、配達日時を気にせずに荷物が受け取れるのは便利なシステムですよね。宅配業者を装った強盗事件が発生したこともあり、とくに一人暮らしでは非対面での置き配を利用するのが安心です。

しかしエントランスにオートロックが設置されているマンションでは基本的に関係者以外出入りできないため、在宅時以外は宅配便の置き配利用をあきらめている方も多いのではないでしょうか。実は社会的に置き配サービスの重要性が高まっていることにより、最近ではオートロック付きのマンションでも利用が可能になりつつあります。

そこで今回は、オートロックのマンションで不在時でも宅配便の置き配を利用する方法をご紹介。これからお部屋探しを始めようと考えている方はぜひ参考にしてみてくださいね。短期滞在に便利なマンスリーマンションを利用する時にもきっと役立つ知識ですよ。

2024年問題を解決! 便利な置き配を利用すべき理由とは?

置き配のシステムは利用者にとって便利なだけでなく、ネットショッピングの急増で深刻化している宅配業者の負担を減らすこともできます。詳しく見ていきましょう。

置き配は利用者と宅配業者の双方にメリットが多いシステム

昨今ニュースなどで耳にすることも多い「2024年問題」とは、2024年4月からトラックドライバーの時間外労働の規制が強化され、これまでも問題となってきた宅配業者の人手不足がより一層深刻化することを指します。

さらにオンラインショッピングの普及にともなって荷物の配送数が急増する中で、配達時の不在で生じる再配達の数は全体の1割以上もあり、宅配業者の大きな負担となっています。これらは人件費の増加=商品や送料の値上げにつながるほか、これまでのように注文した翌日に商品が届くというオンラインショッピングの利便性が失われることにもなり、回り回って利用者にとっても不利益となるものです。

自宅にいない時でも指定した場所へ荷物の配達が完了する置き配は、宅配業界が抱える問題解決の一助となるだけでなく、利用者が今まで通り宅配の便利さを享受するために必要不可欠なシステムです。

アメリカでは昔から玄関先の軒下などに荷物を届けるだけの置き配システムが主流で、対面での配達は注文者がわざわざ指定した特別な場合を除きほとんどないそうです。今後は日本でも置き配の宅配便が常用化していくかもしれませんね。

宅配ボックス設置のマンションが安心。でも課題もあり

セキュリティシステムとしてオートロックが設置されているマンションでは、住人とコンタクトしてからでないと出入口が開錠されないため、基本的には不在時の置き配が利用できません。

しかし宅配需要の増加から近年ではエントランス外の敷地内に宅配ボックスが設置されているマンションも多く、不在時に宅配ボックスへ届けられた荷物が好きな時に取り出せるようになっています。それぞれの暗証番号によってボックスの鍵を開けるため、盗難のリスクもなく安心して利用できるのがメリットでしょう。

ただし宅配ボックスの数はマンション戸数より少ない場合がほとんどで、配達時にはすでにほかの住人が使用しておりボックスが満杯で利用できないことも。もし空いていた場合でも飲料水の買いだめなどかさばる荷物がボックスに入らず、結局再配達になるという残念な結果になりがちです。

また宅配ボックスが使えても階下から自宅まで自分で荷物を運ぶ必要があるほか、戸数の少ない小型マンションや築古物件などには宅配ボックス自体を設置できる場所がないことも多く、まだまだ課題は山積みのようです。

オートロックのマンションで置き配を利用する方法とは

これからお部屋探しをする方は要チェック! オートロックで安全を守りつつ、便利な置き配も利用できる方法を解説します。住んでから後悔しないよう、ぜひ物件選びの段階から以下の方法を参考にしてみてくださいね。

置き配可能な新システムを導入しているマンションを探す

再配達の多さを解消すべく、最近ではオートロックを採用しているマンションでの置き配を可能にする新システムが各社から誕生しています。大手ECサイトのAmazonによる新サービス「key for business」は、マンションのエントランスに後付けで設置した専用機器によって宅配業者がオートロックを解除、注文者の自宅前や個人所有の簡易宅配ボックスに置き配できるシステムです。

配送する時のみロックが解除され、配達が完了されると解除権限が切れて同じ配達員でも以降はロック解除できないようになるので、セキュリティ面でも安心ですね。同システムはオートロックに後付けできるうえ、初期費用や月額利用料は無料、年間の電気代は最大1千円程度と安価で導入できるため、物件を所有するオーナーにとっても利用価値は大きいでしょう。

また大手宅配会社のヤマト運輸では、都内の一部エリアに限り指定配送業者の「EAZY」によるオートロックのデキタルキー開錠を実施。Amazonと同様に、不在時でも配達員がエントランスのオートロックを解除し個人宅前などに置き配できる新システムを導入しています。現在は限られたエリアのみですが順次拡大予定で、さらに2024年の6月にはヤマト運輸の通常の宅配便にも「置き配」が指定できるようになりました。今後はさらに利用が広がっていく可能性もありますよ。

全戸宅配ボックス完備のマンションを探す

比較的新しいマンションでは全戸数分の宅配ボックスを完備している物件もあります。ライオンズマンションを運営する大京では、2017年より郵便受けと一体型になった小型宅配ボックスを全戸に設置、大型の共有宅配ボックスも従来通り設置し、両方の利用によって不在時の配達可能数を大幅に増加させています。

また三井不動産や三菱地所といった大手デベロッパーが手掛けるマンションでは、建築前の設計段階から各戸の自宅玄関前に大小の荷物が入る宅配ボックススペースを確保。より使いやすい宅配ボックスが全戸に完備された住宅が誕生しています。これらは主に分譲マンションに多く採用されているため、お部屋探しの際は分譲貸し物件から見つけるのもひとつの方法でしょう。

ハイリスクを承知で駐輪場の自転車かごを置き配場所に指定する

宅配ボックスの設置もなく、エントランスの後付けデジタルキー開錠の採用もないオートロックのマンションで置き配を利用したい場合はどうすれば良いでしょうか。

例えばAmazonの置き配指定場所は主に6箇所あり、その中には「自転車のかご」という選択肢もあります。こちらを指定すれば、マンションなどの集合住宅でも駐輪場に停めてある自分の自転車のかごに荷物を置いて行ってもらうことができ、配達の際はどの自転車か電話確認されることが多いので誤配の心配も少ないでしょう。

ただし誰でも出入りできる場所は荷物の盗難やいたずらのリスクが大きく、またかごに入らないような大きな荷物は配達員を困らせてしまうことにもなるため、小さくて目立たない荷物の配達時にのみ利用するのが良いでしょう。もちろんオートロックが設置されたエントランス内の駐輪場では利用できないので注意してくださいね。

クール便など置き配できない商品もあり

利用者にも宅配業者にもメリットが多い置き配ですが、利用できない商品もあるので注意が必要ですよ。要冷凍・冷蔵食品やネットスーパーで注文した生鮮食品、置き配を指定できない高額商品など、購入したサイトや宅配業者によって条件が異なりますが基本的にこれらは置き配が不可。

また本や小型商品などポスト投函が可能な商品は、置き配ではなく郵便ポストに届けられることが多いでしょう。事前設定やメールでの確認を忘れないようにしたいですね。

置き配以外の受け取り方法も選択肢のひとつ

現在、オートロックのマンションでも置き配が利用できる環境は急速に広がりつつあります。しかし必ずしも置き配ができなくても、在宅時の配達以外に荷物を受け取る手段は色々とあります。どんな方法があるでしょうか。

コンビニや店舗、営業所での受け取りサービスを利用する

オートロック付きマンションでの置き配利用が不可能で、在宅時の配達がどうしても難しい場合は、自宅以外で受け取る方法も考慮してみましょう。もっとも手軽なのはセブンイレブンやローソンなど最寄りのコンビニでの受け取り。

納品完了通知メールに記載されている認証バーコードをレジで提示するだけで自分の荷物を受け取ることができ、手数料もかからないため気軽に利用できますよ。コンビニに毎日立ち寄る方なら一石二鳥ですね。

また大手のチェーン店など全国各地に店舗を展開しているメーカーでのオンラインショッピングは営業中の店舗で商品を受け取れるほか、ヤマト運輸の配送なら各営業所でも受け付けています。自分で運べるくらいの軽い荷物なら、自宅から一番近くて行きやすい場所を利用するのも選択肢のひとつでしょう。

宅配便ロッカーPUDOステーションを利用する

東京や大阪などの都心部をはじめ全国各地に展開している宅配便ロッカー「PUDO(プドー)ステーション」は、どの宅配会社でも利用できるオープン設置型ロッカー。24時間365日いつでも荷物の取り出しができるので、毎日忙しい方にとって大変ありがたいですね。

荷物の受け取り場所をPUDOステーションに指定すれば、配達完了通知とともに送られてくるパスワードをロッカーの画面に入力するだけで簡単に荷物の受け取りが可能。駅やスーパー、ドラッグストア、公共施設内などに設置されていることが多いので、自宅近くや通勤通学経路など使いやすい場所をネットで検索しておくと便利ですよ。

オートロックのマンションで置き配を利用する方法まとめ

オートロックのマンションで置き配をする方法 マンション以外の近隣で荷物を受け取る方法
デジタルキー開錠など 置き配用の新システムを 採用しているマンションを探す 最寄りのコンビニ・店舗・ 宅配会社の営業所を 受け取り場所に指定する
全戸宅配ボックス完備の マンションを探す 宅配便ロッカー PUDOステーションを利用する
駐輪場の自転車かごを 置き配場所に指定する

短期滞在するマンスリーマンションもオートロック物件で問題なし!

今回の記事では、オートロックのマンションでも不在時の宅配便に置き配が利用できる方法をご紹介しました。

宅配ボックスの設置やエントランスのデジタルキー開錠システム採用など、個人でどうにかできるものではありませんが、もし無理な場合でもコンビニでの受け取りをはじめ色々な手段があるので心配はいりませんね。どうしても自宅マンションで置き配を望む方は、お部屋探しの際に置き配可能な物件か不動産会社へ事前に問い合わせてみると良いでしょう。

一人暮らしにおけるマンションのオートロックはセキュリティ面で必要な設備なので、短期滞在するマンスリーマンションを選ぶ時もぜひオートロック付きの物件を選んでくださいね。

気軽にお試し住みができるマンスリーマンションなら家具家電付きだから大掛かりな引っ越しが必要なく、電気やガス、インターネットなどライフラインも開通済み。面倒な手続きを自分ですることもありませんよ。たとえ一時滞在でも安全な生活を送るために、オートロックのマンションで上手に工夫しながらオンラインショッピングを楽しみましょう。

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