お役立ちコラム【暮らしのヒント】

意外と多い「室外の洗濯機置き場」。その理由とメリット・デメリットを解説。

洗濯機置き場は、お部屋の中と外のどこにあるのが「普通」だと思っていますか。「室内にあるのが当然」と思っている方も多いことでしょう。賃貸物件には室外に洗濯機置き場が設置されている間取りがあります。一人暮らしをするためのお部屋探しをしているときに、室外洗濯機置き場の間取りを初めて目にして、驚く方もいます。

今回は、洗濯機が室外にある理由についてご紹介します。室外洗濯機置き場のメリットとデメリットも詳しく解説。「室外洗濯機置き場の間取り=即対象外」にしないで、まずは検討してみませんか。

室外に洗濯機置き場がある物件は意外に多い?

室外に洗濯機置き場がある物件は、かなりの少数派と思っている方もいることでしょう。大手の賃貸情報サイトを確認してみると、物件全体の80~90%は室内に洗濯機置き場がある間取りです。東京や大阪、名古屋のような大都市にあるお部屋なら、室外洗濯機置場の間取りがないというわけではありません。全体の10%~20%は、お部屋に洗濯機置き場がない間取りだと捉えておきましょう。

洗濯機置き場の位置は、築年数が関連しています。築年数が古い物件に多く見られるため、新築や築浅を中心に探すと室内洗濯機置き場のお部屋に出会いやすくなります。

ただし「新築だから必ず室内洗濯機置き場の物件」とは言い切れません。数%の割合で、室外または洗濯機置き場自体がない間取りです。お部屋探しの際には間取りをしっかりチェックして、洗濯機置き場のマークの有無を見ておきましょう。

室外に洗濯機置き場がある理由

かつては、洗濯機は外置きが一般的でした。当時の名残で、築年数の古い物件で室外洗濯機置き場が今でもあるのです。ここでは室外洗濯機置き場がある理由を解説します。

排水の技術が未熟だったから

家電の技術進歩はとても目まぐるしいものです。給排水がスムーズにできる洗濯機は、今となっては珍しいものではありません。高性能な洗濯機を室内に置く間取りが主流になっています。

しかし昔は洗濯機の排水の技術が未熟でした。室内から排水を外に流す技術が浸透していなかったため、外に洗濯機を置くのが当たり前だったのです。外に置いておけば、万が一トラブルが発生してもすぐに対応できました。

水漏れへの不安を軽減したいから

昔は、洗濯機の水漏れトラブルが発生するリスクは高かったものです。水漏れへの不安を軽減するため、室外洗濯機置き場が選ばれていました。

排水機能が不安な洗濯機を室内に置いて、水漏れを起こした場合を考えてみてください。自分のお部屋の中が水浸し状態になるのは想像がつくのではないでしょうか。酷い水漏れを起こしてしまうと、下の階まで水が染み込むかもしれません。被害が自分だけでは済まない恐れもあるため、室外洗濯機置き場が好まれていました。

洗濯機下を手軽に掃除したいから

洗濯機の下は髪の毛やホコリなどのゴミが溜まりやすい場所です。室内に置いてある洗濯機は隙間がなく、隙間掃除は至難の業でしょう。しかし室外に洗濯機があれば、ベランダ掃除と同じようにホースの水で簡単に洗い流せます。水で大胆に床を洗い流すのは、外置きだからこそできる掃除方法ですね。

マンスリーマンションならではの事情があるから

マンスリーマンションならではの事情があり、室外に洗濯機置き場があるケース。新築や築浅物件が好まれるため、築年数が経過した物件は需要があまり見込めません。家具家電を設置し付加価値を高めて、マンスリーマンションとして貸し出すスタイルはよく見られます。古い物件は、昔の名残があるため室外洗濯機置き場が「普通」のケースが多いでしょう。コンパクトな間取りの場合は、お部屋の生活空間を確保するために室外に洗濯機を設置しています。

ただし、マンスリーマンションだからといって必ず室外洗濯機置き場になるわけではありません。会社により室外洗濯機置き場の傾向は異なるため、あくまでも一例として捉えておきましょう。

室外洗濯機置き場のデメリット

室外洗濯機置き場の間取りは「ただなんとなく嫌」のような気持ちで判断する方もいることでしょう。ここでは、どのようなデメリットがあるのかを詳しくご紹介します。気持ち以外の面でしっかり判断することが大切です。

洗濯ができない時間がある

外に洗濯機が置かれているため、使用時の振動や給排水の音は響きやすいものです。そのため、早朝や夜間の洗濯機の使用は避けるようにしましょう。日中以外の洗濯機の使用は、近隣住民とトラブルになるかもしれません。不要なトラブルを起こさないためにも、周囲への気遣いが大切です。

洗濯機の使用時間に制限があると、夜勤や早朝勤務で働く方は洗濯のタイミングに困ることが予想されます。自分の生活サイクルに合っているのかを検討したうえでお部屋を選ぶ必要がありますね。

夏や冬、雨の日の洗濯が厳しい

暑い中や寒い中、わざわざ外に出て洗濯するのはかなり大変に感じるでしょう。雨の日は室内干しをするにしても、洗濯機を使うために外に出なくてはいけません。室外洗濯機置き場は、天候の影響を受けて「今日は洗濯をしたくない」のような気分になりやすいのです。

洗濯機が汚れる

外に洗濯機があるため、汚れへの心配は付き物です。溝などに細かな砂やホコリ、虫が入り込みやすいでしょう。日光や雨風の影響を受けて、室内に置いた洗濯機よりも早いスピードで汚れます。

室外洗濯機を少しでもキレイに使うには、2つの対策があります。使用しないときは、蓋を閉めておきましょう。蓋を閉めると洗濯槽の中にまで砂やホコリが入り込みにくくできます。洗濯機カバーを取り付けて、雨風や日光から守る方法もあります。

洗濯機が壊れるリスクが高い

日光や雨風の影響を受けて、洗濯機が壊れるリスクは上がります。操作パネルも劣化し、押しても反応しなくなる恐れがあります。屋外にある洗濯機は、プラスチック部分やゴム部分に色あせやひび割れを起こしやすくなるのです。洗濯機は、そもそも室内使用を前提に作られています。室外洗濯機置き場にすだれなどを設置して、直射日光を避けるようにすると壊れるリスクを軽減できるでしょう。

冬には凍結の不安も忘れてはいけません。早朝や夜間に外気温が氷点下になる地域では、水道管凍結のリスクがあります。洗濯機に繋がる給水管も凍結。凍結した条第では洗濯ができません。

洗い直しが発生しやすい

洗い終えたモノを洗濯機から取り出すとき、床に落とした経験がある方も多いことでしょう。室外に洗濯機がある場合、洗い直しが発生しやすい点に注意が必要です。洗濯機から衣類やタオルを取り出すときに、うっかり地面に落としてしまうかもしれません。お部屋の中なら床に落ちても汚れることはありませんが、室外洗濯機の場合は足元が地面。せっかく洗い終えたのに汚れが付くため、洗い直しの手間が発生します。

盗難への不安が出る

洗濯機本体が盗難被害に遭うリスクがあることも、室外洗濯機置き場のデメリットです。たとえば、ベランダが道路と同じ高さにある1階のお部屋やたくさんの人が出入りする外の廊下などに置いた洗濯機は狙われやすいでしょう。洗濯機が外にあるだけで、悪意のある人のターゲットになりやすいのです。

洗濯後、洗濯機の中に置きっぱなしにした衣類が盗難被害に遭うかもしれません。女性の場合は下着盗難への心配があります。いくら盗難被害への不安があっても、24時間365日監視は不可能ですよね。盗難への対策が難しい点は、室外洗濯機置き場の大きなデメリットでしょう。洗濯をし終えたら、すぐに室内干しをすることが一番の対策かもしれませんね。

室外洗濯機置き場のメリット

室外洗濯機置き場は、デメリットがたくさんあるものの、メリットもあります。室外洗濯機置き場のメリットを5つご紹介しますので、お部屋選びの参考にしてくださいね。

家賃が安い

室外に洗濯機置き場がある時点で、築年数が古い物件の可能性があります。一般的に築年数が古いほど、家賃は安い傾向です。家賃は必ず発生するため、できるだけ抑えて家計の負担は軽くしたいと考える方もいますよね。お部屋探しの条件で家賃の安さを最優先にするなら、室外に洗濯機置き場があることも些細な問題でしょう。

家事動線がスムーズ

室内洗濯機置き場の場合は、洗濯物を取り出してから干すまでに「ベランダへ移動する」工程が必要です。たとえ短い距離でも毎日の行動なので、負担に感じる方もいることでしょう。

ベランダに洗濯機が置かれている場合、「取り出す・干す」の工程での移動がほぼありません。毎日慌ただしく過ごしている方なら、家事はできるだけ短時間で済ませたいものですよね。ベランダで取り出した洗濯物がそのまま干せるので、家事動線がとてもスムーズです。

室内が静か

洗濯機の作動中は振動したり物音が室内に響いたりするので、静かに過ごしたい方にとってはストレスに。毎日使用するものだからこそ、ストレスの原因は避けたいですよね。室外洗濯機置き場なら外にあるため、使用中の音が気になりにくいのです。洗濯機の振動や排水音が気になる方は、室外洗濯機置き場のお部屋を選ぶメリットはあるでしょう。

水漏れへの不安が軽減できる

室外洗濯機置き場は、水漏れトラブルへの不安が軽減できる点もメリットです。洗濯時のゴミが排水管を詰まらせたりホースが緩んで外れたりなどの事態が起きるかもしれません。万が一水漏れが起きても、室外洗濯機置き場は外にあります。室内が濡れる心配は不要で、洗濯機が原因の水漏れで階下の部屋に被害を出すこともありません。どんな些細なことでも自分が不安を軽減できるなら、室外洗濯機置き場のお部屋を選ぶのは良い選択ではないでしょうか。

室内が広く使える

室内に洗濯機があると、その分のスペースが取られてしまい狭く感じることも。室外洗濯機置き場なら、室内に洗濯機を置くスペースが必要ないため広く使えるのです。室内の広さ重視でお部屋を探す場合、室外洗濯機置き場の間取りも含めて探すことをオススメします。選択肢が広がるため、住みたいと思えるお部屋に出会いやすくなりますよ。

マンスリーマンションで室内設備や環境を気軽にお試し!

マンスリーマンションは家具家電付きなので、新生活に必要なものがそろっています。洗濯機置き場は室内と室外の両方の間取りがあります。室外洗濯機置き場の暮らしぶりを体験してみたい方にピッタリ。室外洗濯機置き場のお部屋を選んでも、短期の仮住まいなので不便さを感じたら住み替えするのも悪くありません。

室外洗濯機置き場のお部屋は、家賃が安い傾向です。しかし洗濯機が外にあるため、天候の影響を受けやすかったり、汚れやすかったりといったデメリットも。室外洗濯機置き場のお部屋に住んでみて、実際に生活してみて、自分に合っているか判断しても良いでしょう。

マンスリーマンションは敷金礼金がないので、初期費用を大きく抑えられる点が魅力の住まいです。短期契約ができるため、1ヶ月だけで退去もできます。マンスリーマンションで、気になる設備の物件にまずは住んでみて、自分にぴったりの住まいを見つけませんか。

この記事を書いた人

澤田なつ/Webライター

2016年2月までCADオペレーターとして自動車部品の図面作成をしていました。2019年からフリーランスのWebライターとして活動しています。
執筆するときは「読者が知りたいことに寄り添える内容になっているか?」を意識しています。資格は、2級ファイナンシャル・プランニング技能士と簿記3級、図書館司書を持っています。
小学生の娘が2人います。趣味は裁縫で、娘たちが好きなアニメのコスプレ衣装を作ることが好きです。
着付け師範の資格を2012年に取得しており、講師経験もあります。最近では着付けの様子を動画で撮って、Instagramに投稿することにはまっています。

カテゴリーから探す