お役立ちコラム【暮らしのヒント】

一人暮らしに浴室乾燥機は必要? いる派vsいらない派の声を徹底分析!

一人暮らし用の賃貸マンションを借りた時、比較的新しい物件に設置されている「浴室乾燥機」。浴室内のカビ発生防止や、屋外に干せない洗濯物を乾かすのに役立つ便利な設備ですよ。しかしそのデメリット面ゆえに「浴室乾燥機はいらない」という声も。部屋に設置されているにもかかわらず、使用していない方も多いようです。

そこで今回は、浴室乾燥機が「いる派」と「いらない派」の声を徹底分析。いる派が重要視するメリットと、いらない派が考えるデメリットについて詳しく解説します。また浴室乾燥機が自分の生活に必要か知るにはマンスリーマンションでのお試し住みがオススメ。併せてチェックしてみてくださいね。

浴室乾燥機って何? どんな物件に設置されている?

そもそもマンションに設置されている浴室乾燥機とはどのような設備でしょうか。そのスペックや使用するべき場面など、浴室乾燥機について詳しくご紹介します。

浴室乾燥機とはお風呂場に設置された乾燥機のこと

浴室乾燥機とはお風呂場の天井裏に設置されている乾燥機のことで、乾燥のほかにも換気・暖房・冷風などの機能が備わっています。入浴後の濡れた浴室内を換気することができ、とくに窓がないタイプの浴室ではカビ発生の防止にも役立ちます。

また天井近くに物干し竿が取り付けてある浴室が多く、洗濯物を干して乾燥させることも可能。ベランダがないマンションや、梅雨や花粉の時期、または防犯面で外には干せない場合に助かりますよ。部屋干しは特有の嫌な匂いが気になるという方にとって、浴室乾燥機は使い勝手の良い設備でしょう。

浴室乾燥機には電気式とガス式の2タイプがあります。電気式の中にも電気ヒーター式とヒートポンプ式があり、熱を作り出すヒーター式よりも周りの空気を利用して熱を発生させるヒートポンプ式の方が電気代はかかりません。

一方のガス式は、強力なパワーで一気に乾燥させるため時短になるのが利点ですが、設置費用のコストが高いため賃貸マンションに設置されているのは電気式が多いでしょう。自宅の浴室乾燥機がどのタイプか一度チェックしてみれば、使用時の光熱費予測がしやすいですね。

築10年以下の築浅物件では9割近くが浴室乾燥機を設置

これまで一人暮らし用の賃貸物件で浴室乾燥機が設置されている物件はハイグレードなマンションが多かったですが、近年は普及率がアップ。東京都内における築10年以内の築浅物件では、9割近くのマンションに浴室乾燥機が設置されています。

しかしオートロックやカメラ付きインターホンと同様に設備が整っているほど家賃は上昇。家賃を抑えたい方は築古物件や設備の有無をよく考慮してお部屋を選ぶと良いですね。

逆に乾燥機が必要だと感じる方は、入居前に設備のチェックは必須です。古い物件だと浴室乾燥機が設置されていない場合も多く、賃貸では個人で後付けするのはNG。乾燥機付き洗濯機を置くスペースがない物件なら浴室乾燥機が備わっているマンションがマストです。

浴室乾燥機はあっても使わない!? 部屋干し派が大多数

あるアンケート調査によると、一人暮らし・家族暮らしともに外干しできない洗濯物は部屋に干すという方が大多数。浴室乾燥機が設置されていても約2割しか使用しておらず、さらにその内の約4割が「月数回しか使わない」と答えています。

天気が良い日は窓際に突っ張り棒や物干しスタンドを置いて干す、エアコンの風を利用する、サーキュレーターや除湿器を併用するなど、少しでも早く乾くように工夫しながら部屋干ししているようです。

浴室乾燥機を毎日使用しない理由は圧倒的に「電気代の節約」。天気が悪い日が続き部屋干しでは乾かない時だけ使うようです。ちなみに毎日3時間浴室乾燥機の乾燥を使用した場合の電気代は、月額約3,800円。

しかし一人暮らしの場合は洗濯物が少ないので、週3回の利用で月額約1,500円、週2回なら月額約1,000円ちょっとで済むでしょう。部屋干しより高くつくものの、コインランドリーに通うよりは安上がりですね。(2024年6月時点)

参照:LIVIKA「浴室乾燥機の節約意識を調査」、ダイキン「住宅内空気の困りごとと部屋干しに関する実態調査」

一人暮らしに浴室乾燥機が「いらない派」の理由とは?

家賃が高くなる以外に、一人暮らしの部屋に浴室乾燥機が「いらない」のはどんな理由があるのでしょうか。いらない派が考える浴室乾燥機のデメリットについて解説します。

いらない理由①電気代がかかる

前述したとおり、浴室乾燥機の乾燥機能を使って洗濯物を乾かせば意外と電気代がかかります。浴室乾燥機の消費電力は平均1,200Wですから、強力なドライヤーを数時間つけっぱなしにしているのと同じ。ヒートポンプ型ドラム式洗濯機の乾燥機能は平均800Wなので、こちらの方が洗濯物を乾燥させるのにかかる電気代は安くまかなえます。

いらない理由②掃除がめんどう

浴室乾燥機には大抵フィルターが付いていて、そこにホコリが溜まりやすいです。フィルターの目が詰まるとパワーが落ちて機能が低下してしまうため、定期的にフィルターを取り外して掃除する必要があります。またフィルターだけでなく内部にもカビが発生しやすいので、数年に一度は自分で行うか業者に依頼して大掃除した方が良いでしょう。

いらない理由③乾きムラがある

天井に設置されている浴室乾燥機で洗濯物を乾かす場合、上手く干さないと厚手のバスタオルがまだ湿っているなど乾きムラが生じます。温風が出る真下に乾きにくい物を配置し、薄手の物は遠くに干すなどの工夫が要るでしょう。また一度に洗濯物を詰め込み過ぎると全体が乾くのに時間がかかり、より電気代が上乗せされてしまいますよ。

いらない理由④干すスペースが狭い

一人暮らし用のマンションは浴室内が狭いため、洗濯物を干すスペースが足りないことも。洗濯物同士の間隔がせま過ぎると乾きムラが出てしまうので、3点ユニットバスのような狭小スペースの場合は数回に分けて乾かす必要があるでしょう。

いらない理由⑤使用中は入浴できない

暖房や冷風以外で浴室乾燥機を使っている間は入浴ができません。濡れた洗濯物を乾燥させるのに平均3時間かかるため、就寝時間や出かける前など時間帯を考えて使用しないと不便が生じます。電気代を少しでも節約するなら料金が安くなる深夜帯が効果的ですが、浴室乾燥機の機械音が気になる方は使える時間が限られてくるでしょう。

一人暮らしに浴室乾燥機が「いる派」の理由とは?

一方、一人暮らしでも浴室乾燥機が「いる」という方はどんな理由から必要性を感じているのでしょうか。いる派が考える浴室乾燥機のメリットについて解説します。

理由①室内干しでも洗濯物をしっかり乾燥させられる

ベランダがないマンションや女性の一人暮らし、または雨や花粉で外に洗濯物が出せない時は部屋の中に干すしかありませんよね。けれど部屋干しは乾くのに時間がかかるほか、特有の生乾き臭が気になります。乾燥機付き洗濯機があれば良いですが、ない場合は高温風で完全に乾燥させられる浴室乾燥機が快適。衣類が縮んだりシワになることもなくノーストレスです。

理由②浴室がカビだらけになるのを防げる

夏が近づき気温が高くなってくると、同時に湿度も増すため浴室内にはカビが発生しやすくなります。換気できる窓がない浴室はあっという間にカビが増殖し、目に見えない胞子を毎日吸い込むことでアレルギーを発症するなど健康に害を及ぼすことも。浴室乾燥機の換気機能を24時間つけっぱなしにしておけば、窓がない浴室もからりと乾きカビの発生防止が期待できるでしょう。

理由③寒い日は暖房で浴室を暖められる

近年よく耳にする「ヒートショック」とは、暖かい部屋から寒い洗面所や浴室に入ることで脳梗塞・心筋梗塞を引き起こすこと。若い人はそこまで心配する必要はありませんが、温度差が激しい部屋を行き来すると血圧が急激に上下して心臓や血管に負担をかけています。

浴室乾燥機があれば寒い日の浴室を事前に暖められ、暖房をつけたまま入浴することが可能。寒さでシャワーを止められないなんてこともなく、水道代の節約になりますね。

理由④部屋に洗濯物を干さずに済む

洗濯物を部屋干しすると、生活スペースが狭くなることと食事などの匂いが衣類についてしまうことが気になりますよね。見た目にもあまり良くないため、部屋干ししている間はお客さんを呼べないという人も多いでしょう。浴室内に洗濯物を干せば部屋の広さを確保でき、また洗濯機から浴室が近い場合は動線が良く家事効率も上がります。

理由⑤引っ越しの際に持ち運びする必要がない

浴室乾燥機はマンションの設備なので、引っ越しする際に持ち運びする必要がなく気楽です。また自分で購入すれば十数万円しますが、賃貸なら家賃に含まれているため個人での大きな出費が要りません。電気代さえ支払えば使える手軽さが良いですね。

結論。一人暮らしでも浴室乾燥機はないよりあった方が便利!

家賃が同じ金額なら、浴室乾燥機はないよりあった方が便利そうです。電気代がかかり過ぎないよう気をつけながら使えば、快適なシングルライフが送れるでしょう。

気になる浴室乾燥機の電気代をチェック!

設置されているメーカーや経年数によって変動はありますが、一人暮らしで浴室乾燥機を使用した際にかかる電気代の平均値を調べてみましたよ。無駄な光熱費を減らして節約するためにも、浴室乾燥機の電気料金を正しく知って賢く使いましょう。

■洗濯物5kgを乾燥させる場合の電気代目安

週1回 月 約504円
週2回 月 約1,008円
週3回 月 約1,512円

※1,200W・35円/kWhで計算。変動あり

■換気機能を24時間つけっぱなしにした場合の電気代目安

24時間 約9円
1週間 約63円
1ヵ月 約270円
1年間 約3,240円

※11W・35円/kWhで計算。変動あり

■暖房を強で使用した場合の電気代目安

30分 約22円
1週間 約154円
1ヵ月 約660円

※1,250W・35円/kWhで計算。変動あり

参照:LIXIL

マンスリーマンションでのお試し住みで浴室乾燥機がある生活を体験!

今回は浴室乾燥機が一人暮らしに「いる・いらない」について詳しく分析しました。浴室乾燥機は入居後に個人で後付けできるものではありませんから、お部屋を決める前に自分の生活に必要かよく考慮する必要がありますよ。

とくに女性の一人暮らしは洗濯物を外に干すのは防犯的に良くないため、乾燥機付き洗濯機を設置するスペースがなければ浴室乾燥機は必須だと感じます。物件探しの際はぜひ当記事を参考に検討してみてくださいね。

マンスリーマンションなら月単位で契約できるので、気軽なお試し住みにぴったり。浴室乾燥機が備わっているお部屋を借りて、その快適さを体感してみましょう。家具家電付きで電気やガス、インターネットなどのライフラインも開通済みだから、カバンひとつで入居可能。

余計な家電を購入する必要もなく、浴室乾燥機がある生活をイメージしやすいですね。興味がある方は一度チェックしてみましょう。

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